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「自分ごと化」しないスキル

僕は以前、ファシリテーションについて学んだり実践したりしてた時期があって、ワークショップのファシリテーターをすることが頻繁にあった。

 

仕事でワークショップを行う場合は、企業や行政などから依頼を受けて、その組織が抱える何らかの問題を解決することが求められる。

 

もちろん、ワークショップをやったからといって問題がすぐに解決するわけじゃない。

 

多くの場合、ワークショップがきっかけとなって参加者の意識が変わり、「組織全体の問題解決に主体的に取り組もう」という機運が高まれば、ある程度成功したと言える。

要は、組織が抱えている問題を、一人一人のメンバーが「自分ごと」として考えられるようになることがワークショップの一つの成果と言える。

 


ところで、この「自分ごと」というのは、いろいろな場面でポイントになるキーワードだ。


なぜ「自分ごと化」が重要なのかというと、問題が「自分ごと」になると感情が動くので、行動に結びつきやすくなるから。

「自分には関係ないやー」と思って行動しない人が、「自分ごと」になった途端に動き始める。

だから、ワークショップの主催者は、参加者の「自分ごと化」を求めるわけだ。
 
 
でも、これはワークショップに限った話じゃない。
 
人をコントロールしようとする者は、手を変え品を変えて相手の「自分ごと化」を促し、相手を自分の都合の良いように動かそうとする。
 
 
だからこそ、企業や行政は生活者に様々な情報を与えることで「自分ごと化」させようとするわけだ。

 

営利企業の場合は、潜在顧客が抱える問題点を炙り出して「自分ごと化」させることで自社製品やサービスの購入につなげようとする。

そのためにマスコミを使って広告を打つんだけど、特に健康食品や保険のCMなんかはその構造がわかりやすい。

 

非営利団体だって、市民の「自分ごと化」を促すことで寄付金やボランティア要員を集めたり、組織の規模を拡大しようとする。

 

そして行政も、自らに都合の良い情報を流すことで「自分ごと化」を加速させるというのは同じで、統計データを改ざんしてまでワクチンを打たせようとするなんてのは、まさにそれだよね。

 

別にワクチンなんて打っても打たなくても同じでしょーと思ってた人が、「打たないとこんなに感染しやすいんですよ」というデータを見せられると、途端に「自分ごと化」しちゃうわけだ。

 


誤解のないように言っておきたいんだけど、僕は「自分ごと化」が良いとか悪いとかいう話をしたいわけじゃない。

僕が言いたいのは、「自分ごと化」すると感情を揺さぶられやすくなるということだ。


そして、時に僕らは、誰から頼まれたわけでもないのに、自分で勝手に「自分ごと化」しちゃったりする。

 

 

例えば、今回の安倍元首相暗殺事件に関してもそうだ。


見る必要もないのに何度も何度も同じニュースを見て「自分ごと化」し、勝手に恐怖を感じ、勝手に怒り、勝手に悲しみ、勝手に不安になる。

そして、心がかき乱されて心身の不調に陥る人も少なくないという。

 

だけど僕は、そこまでして「自分ごと化」する必要があるんだろうか?と思う。
 
 
安倍氏は日本の総理大臣だったから、その死は日本人にとって全く無関係なことではないけれど、多くの人の日常生活において、彼の死は“ほとんど関係ない出来事”のはずだ。

実際、彼が銃撃される前日に安倍氏の気持ちに思いを馳せたり、彼の功績について考えたりしていた人なんてほとんどいないはずだ。

つまり、彼は僕らの日常生活には “ほとんど関係のない人” だったわけだ。

 

それが、彼が殺害されたことでニュースになり、急に僕らの視界に入ってきた。

でも、“ほとんど関係ない人”であることには変わりないわけで、暗殺されたからといって必ずしも「自分ごと化」する必要はないんじゃないだろうか。
 
 
もちろん、「自分ごと化」したい人はすればいいと思うけれど、「自分ごと化」を強要・強制されるようなことじゃない。

にもかかわらず、自ら修羅場に飛び込んで「自分ごと化」して精神をすり減らすというのは、ちょっと不思議な光景だ。

 


こういうことを書くと、一人の人間が亡くなっているのに、そこに思いを寄せて悲しまないなんて不謹慎だ! とか言う人がいるんだけど、世界中で毎日どれくらいの人が亡くなっているか考えてみたほうがいい。


ウクライナでは今この瞬間にも市民が亡くなっているかもしれないし、ウクライナ側の反撃で亡くなるロシア兵もたくさんいるだろう。

つい先日は祖母に放置されて亡くなった2歳の子がいたし、日本だけでも年間何万人という単位の自殺者がいて、交通事故で亡くなる人は後を絶たない。

そして、アメリカ一国ですら何秒に1件という頻度で殺人事件が起き、世界中では毎日大勢の子どもたちが栄養失調で亡くなっている。

 

その一人一人を「自分ごと化」していたら、とてもじゃないが僕らは生きていけない。
 
 
人の気持ちを考えたり、相手の立場になって考えたりするのは大事なことではあるけれど、何を「自分ごと化」するかは、人や社会から強制・強要されるものじゃないと思う。
 
 
見たくないものは見ない、聞きたくないことは聞かない、好まないものからは離れ、要らないものは「要らない」と断り、関係ないことには「関係ないです」と言う。
 
これだけ大量に情報が溢れる時代には、きっとそういうスキルも必要なんだろうなぁ。

 

 

 

それでは今日はこの辺で!

 

shivai !! 

(誰もあなたの進む道を邪魔することはできない)

 

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