新型コロナを冷静に考える ~⑤ワクチン~
このシリーズで書きたかったことはまだ幾つかあるんだけど、ちょっと飽きてきたので(笑)ひとまず今回で最後にしようと思う。
最終回は、みんな大好きワクチンについて。(笑)
新型コロナワクチン①人類史上初の試み
そもそもワクチンには幾つかの種類があるんだけど、これまで使われていたワクチンは大きく分けて次の2種類だった。
●生ワクチン
生きたウイルスの毒性を極力抑えて、人の体内で免疫が作れるぎりぎりまで弱めたもの。
●不活化ワクチン
ウイルスの毒性を完全になくして、人間の体内で免疫をつくるのに必要な成分だけを薬にしたもの。
ざっくり分けると、これまでのワクチンというのは上記の2種類で、これらは言ってみれば、弱毒化(もしくは無毒化)したウイルスを体内に入れて強制的に人に”感染”させ、抗体をつくるという仕組みだった。
だから、仮に副作用があったとしても、もともとのウイルスに感染したときと同じような症状が(弱めに)出る、という程度のものだった。
ところが、日本でも接種が開始されて最近話題になっているファイザーやモデルナのワクチンはmRNAワクチンと呼ばれるもので、これは、これまで人類が接種してきた生ワクチンや不活化ワクチンとは、その仕組みが根本的に異なるものだ。
ここで詳しい解説はしないけれど、mRNAワクチンは人間の遺伝子に直接働きかけるもので、これまで人類が試したことのない、いわばニュータイプの薬。
だから、ある意味では人類史上初の画期的な薬なんだけど、もしかしたら、とんでもない副作用が出てくる可能性もゼロではない。
なにせ1年もかけずに開発された薬なので、長期的な効果や副作用については未知の部分が大きいんだよね。
生ワクチン、不活化ワクチン、mRNAワクチンに加えて、もう一つウイルスベクターワクチンという種類もある。
これは、新型コロナワクチンではアストラゼネカやジョンソン・エンド・ジョンソンが出しているもので、この仕組みはエボラ出血熱などの薬として既に使われた実績がある。
ただ、このウイルスベクターの新型コロナワクチンに関しては血栓ができる副作用があるということで、あちこちで問題になっている。
ちなみに、mRNAワクチンの開発自体は(新型コロナとは関係なく)かなり以前から進められていたんだけれど、安全性をはじめとしてクリアできない問題がいろいろあって普及しなかったという歴史がある。
それが、この新型コロナ騒動のどさくさに紛れて出てきたことに、僕は疑問を感じる。
新型コロナワクチン②開発期間の短さ
僕はもともと文系人間だし、製薬について詳しいわけじゃない。
ただ、株式投資をやっているので、過去には何度もバイオベンチャーに投資したことがある。
そういう会社の株を買うときはそれなりに調べるから、一般の人に比べれば製薬のプロセスについて知っているほうだと思う。
新薬の開発にはとても長い時間がかかる。
一つの薬が開発されてから世の中に出るまでに、長いときは20年近くかかることもある。
通常は、次のような3段階のテスト期間を経て、10年前後かかって世に出回るのが普通だ。
第Ⅰ相試験(臨床薬理試験)
まず、少人数の健康成人において、ごく少量から少しずつ「くすりの候補」の投与量を増やしていき、安全性はどうかについて調べます。また、血液や尿などの中に存在する「くすりの候補」の量を測ることにより、どのくらいの速さで体内に吸収され、どのくらいの時間でどのように体外に排泄されるのかも調べます。
第Ⅱ相試験(探索的試験)
次は、「くすりの候補」が効果を示すと予想される比較的少人数の患者さんについて、病気の程度によってどのような効き目を発揮するのか(有効性)、副作用はどの程度か(安全性)、またどのような使い方(投与量・間隔・期間など)をしたらよいか、といったことを調べます。
第Ⅲ相試験(検証的試験)
最後に、多数の患者さんについて、第Ⅱ相試験の結果から得られた「くすりの候補」の有効性、安全性、使い方を最終的に確認します。確認の方法は、現在使われている標準的なくすりがある場合にはそれとの比較、標準的なくすりがないときにはプラセボとの比較が中心になります。
これとは別に、長期間使用したときの安全性や安全性がどうかを調べることもあります。
(引用:製薬協ウェブサイトより)
このような試験が終わったからといって即販売開始となるわけじゃなくて、その後1~2年かけて厚労省が審査し、問題がなければ承認される。
つまり、新薬が1年もかけずに販売されることはあり得ないんだよね。
そしてさらに重要だと思うのが、新薬開発の成功率。
新薬の開発というのは、上の3つのステップを経て厚労省から許可が下りればOKという単純な流れに見えるかもしれないけれど、途中の段階でボツになってしまうもののほうが圧倒的に多いんだよね。
実は、新薬開発の成功率は2万5,000分の1と言われてる。
つまり、新薬の候補が2万5,000個あったとしても、その効果や安全性などを上記の3ステップでテストしていくと、そのほとんどが不採用になり、最後まで残って実用化されるのはたった1個しかないということだ。
新薬というのは、それくらい厳しいプロセスを経てようやく市場に出てくるということ。
でも、今回の新型コロナワクチンに関しては、感染拡大から半年余りで開発・承認され、販売に至っている。
おそらく、通常の製薬であればまだⅡ相程度の段階にあるような薬を既に販売して、多くの人が接種し始めているわけだ。
もし時間をかけて臨床試験を行っていれば、途中で大きなリスクが見つかって実用化されなかったかもしれない薬が使われているということだ。
なにせ2万5,000分の1の確率でしか成功しないはずのプロセスをすっ飛ばしているわけだから。
ところで、「治験バイト」っていうのを知ってるかな?
これは、まだ臨床試験段階にある薬(つまり上記のⅠ相~Ⅲ相段階の薬)を使って効果や安全性を確認するためのテストに参加するバイトで、高額な報酬がもらえることで知られている。
だけど、当然ながらまだテスト段階の薬なので、薬の副作用で死ぬこともある。
いわば人体実験だね。
ほかにも、難病に侵された人が、ワラにもすがる思いで新薬の治験に参加することもある。
でも、その薬が効くかどうかは全然わからないし、安全性も不明だ。
前に述べたように、テストしてみた後で効果や安全性に問題があることがわかって「使えない」と判断されるケースのほうが圧倒的に多い。
こうやって見てみると、僕は、今の新型コロナワクチンの接種は、地球上の何十億人という人が治験(人体実験)に参加してるようなものだと思ってる。
新型コロナワクチン③リスクとメリットのバランス
じゃあ、結局のところ今回の新型コロナワクチンは打たないほうがいいのか?というと、僕は、「人によって必要性が違う」としか言いようがない。
前回までの4回シリーズで僕が一番言いたかったことは、新型コロナによる感染リスクは一人ひとり異なるということだ。
そもそも十把一絡げに新型コロナの怖さを語っても意味がないどころか、むしろ害悪だ。
それはワクチンについても同じことが言える。
- 年齢
- 性別
- 持病
- 健康状態
- 居住地
- 人種
- 喫煙習慣
- 同居家族
などなど、それぞの属性によって一人ひとりリスクが異なるわけだから、ワクチンの必要性も異なるのは当然だ。
例えば、
- 年齢: 85歳
- 性別: 男性
- 持病: 糖尿病
- 健康状態: 不良
- 居住地: リオデジャネイロ
- 人種: 白人
- 喫煙習慣: あり(ヘビースモーカー)
- 同居家族: 同い年の妻と105歳の母親
という人がいたとしたら、感染リスクはかなり高いと思う。
だから、仮に副作用のリスクがあるとしても、重症化を抑える効果が見込めるならワクチンを打ったほうがいいかもしれない。
一方で、
- 年齢:27歳
- 性別:女性
- 持病:なし
- 健康状態:良好
- 居住地:島根県
- 人種:黄色人種
- 喫煙習慣:なし
- 同居家族:なし(一人暮らし)
こういう人が感染した場合のリスクは限りなくゼロに近い。
であれば、実態のよくわからないワクチンを打つことのほうが高リスクだ。
要は、リスクとメリットを両手に並べて、そのバランスを見てみればいいということだ。
前回の記事で書いたように、40歳未満の若者や子どもにとって新型コロナのリスクはほぼゼロなんだから、得体の知れないワクチンを打つリスクのほうが圧倒的に高い。
長期的な副作用についてはまだ全くわかっていないからね。
でも、高齢者にとって数十年スパンの長期的な副作用はあまり大きなリスクとは言えないと思うので、その点は意味合いが全く異なるよね。
だから、要は、リスクとメリットのバランスの問題だね。
新型コロナワクチン④僕はどうするか?
参考にはならないと思うけど、最後に、僕自身がどうするかについても書いておこうと思う。
これはあくまでも僕自身の考えと、それに基づく僕の判断です。
僕は、新型コロナワクチン(mRNAワクチン)には短期的な効果はあると思う。
ただ、長期的な効果はわかっていないし、5年、10年、20年という長いスパンで見た副作用も全く不明であることが最大のリスクだと考えてる。
僕自身は40代半ばの黄色人種で、喫煙習慣もないし基礎疾患もない。
同居家族も妻と子供だけで、コロナの感染リスクはかなり低い部類だ。
つまり、ワクチンを打つことによるリスクのほうが圧倒的に大きい。
もし新型コロナがもっと怖い病気だったら、生ワクチンや不活化ワクチンであれば打ってたかもしれないけど、今の状況では打つ意味がほとんどない。
だから僕は、新型コロナワクチン(mRNAワクチン)を接種しない。
子どもたちにも絶対に打たせない。
妻は仕事柄、優先接種の対象者だけど、結局打たないことにしたみたい。
近所で一人暮らししている親父(75歳)は来週ワクチンを接種するらしい。
大事なのは、ワクチンを打つか否かの前に、自分自身が置かれた状況を冷静に考えること。
そして、マスコミの情報を鵜呑みにしたり、周囲の人の目を気にして流されるのではなく、自分の頭で判断すること。
僕はそう思ってる。
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