「わかってる人」は頑張れ!なんて言わない。
僕はこれまでに何度も、「頑張る必要はない」っていうことをこのブログで書いてきた。
だけど、「頑張らなくていい」なんて、そんな考え方は納得できないっていう人は多いだろうと思う。
僕自身も何年か前までは、人間は頑張ることで成長すると思っていたし、人にも「頑張れ~」って言ってたし。(笑)
でもね、「頑張れ」って言ってる人自身は、実は何もわかっていない人なんだと思ってたほうがいい。
それはなぜかというと、こういうこと。
あなたが得意な分野のことを想像してみてほしい。
仕事でも趣味でも遊びでも何でもいいし、どんな小さなことでも、ほんとに何でもいい。
で、その、あなたが得意な分野のことを全く知らない人がいたとして、その人が「私もそれをやりたいんだけど教えてくれませんか?」って頼んできたら、あなたは何と言うだろうか?
「ああ。あなたもこれがやりたいんですね。頑張ってください」って言うだろうか?
たぶんそれはないよね。(笑)
おそらくあなたは、「これをやりたいなら、こうするといいですよ」って、具体的に教えてあげるんじゃないかな。
例えば、自宅の近所を散歩していたら誰かに呼び止められて、最寄駅までの道を聞かれたとする。
そのときに、「頑張ってくださいね」で済ませる人はいないよね。(笑)
駅までの道順を教えてあげるか、連れて行ってあげたりするだろうと思う。
野球選手がバッティングのことで悩んでいてコーチに相談したら、コーチはその選手の話を聞いて、バッティングフォームを見て、どうすればいいかを具体的にアドバイスする。
もしそれをせずに「頑張れ」で済ませるとしたら、それは無能なコーチだ。
つまり、「わかってる人」は、「頑張れ」と言うのではなくて具体的な方法を提示することができるということ。
逆に言えば、どうすればいいかわかっていないのに何か言おうとするから、「頑張れ」という言葉しか出てこないわけだ。
子どもに「もっと勉強を頑張りなさい!」って言うくらいなら、モチベーションの上げ方や、学ぶことの意味、問題を解くときの考え方、答えの導き方を具体的に教えてあげるべきだ。
それができない(もしくは面倒くさい)から、多くの親は「頑張りなさい」で済ませてるんじゃないかな?
やり方がわかっていないなら、「頑張れ」だなんてテキトーなことを言うんじゃなくて、黙っていたほうがマシだと思う。
もしくは、「応援してるよ!」って伝えてあげればいい。
「頑張れ」と言われることで奮起する人ばかりじゃないから。
それが大きなプレッシャーとなってつぶれてしまう人だっているわけだから。
「頑張れ」ほど無責任な言葉もないと僕は思う。